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アトミック・カフェ
a0035483_144492.jpgTHE ATOMIC CAFE(1982年アメリカ)
2004/9/23@ユーロ

『華氏911』『ボーリング・フォー・コロンバイン』マイケル・ムーアにドキュメンタリー映画の撮り方を教えたというケヴィン・ラファティ(しかもブッシュのいとこ)のアンチ・プロパガンダ・フィルム。『華氏911』がいまいちだったわたしは、じゃあこっちはどうでしょう的好奇心で、レイトショウへ行ってまいりました。


冷戦下のニュース映像や政府製作の広報フィルムを、ナレーションは一切加えず編集だけで見せきるエディトリアル・ドキュメンタリー。と聞いて、細かい切り貼りだらけの(=マイケル・ムーア的な)作品かと思っていましたが、予想に反してつぎはぎの過剰感は感じさせない、本当に「妙技」な編集で見せてくれる映画でした。マイケル・ムーア作品のような「親しみやすい悪趣味さ」はなく、つまりそれってどういうことかっつうとときどき単調になりがちではあるんだけれど、編集だけでよくもここまで!!と圧倒してくれる威力があります。

それにしてもこの、人をこばかにした大衆プロパガンダ、あまりの能天気な馬鹿馬鹿しさと、それゆえに孕む恐ろしさに、すっかり寒くなりました。恐い。実際に原爆を落とした米兵士のインタビュー映像とかもあって、どうしようもない・やるせない気持ち。落ちました。

「原爆で危険なのは爆発と熱。放射能はどうでもいい要素。たいしたことありません」
「放射能は傷口や鼻や口から入ったときだけ危険です」
「この放射能測定バッジを胸につけましょう」
「ピカっと光ったら頭を隠してさっと隠れろ!」


こんなありえないことが、って思うとほんとにヤバイ。

ところでこのケヴィン・ラファティ、「映画の撮り方教えてやったためにいとこのブッシュをマイケル・ムーアにコケにされ」的な宣伝が目立ちますが、実は父ブッシュとクリントンの一騎打ちになった92年の大統領選挙のときに、クリントン陣営が勝利に至るまでを追ったドキュメンタリーを撮ったりしていたそう。だとしたらそんなマヌケ呼ばわり的な広告はかわいそうな気がします。

さあ、みんなでDUCK&COVER!!
オフィシャルサイト

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by manamizw | 2004-09-26 03:02 | cinefil