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ストーカーときみは言う。
風が気持ちいい夜だった。
もう7回目ぐらいのトールキンをまたベッドで読んでいて
BGMは「引越祝い」にプレゼントされたCD。

ほんとはね、このCDを話題に出したときから
「引越祝い」と言ってプレゼントしてくれた日までのほんの一週間のあいだに
わたしは自分で買っちゃってたんだ。
だってすごくほしかったんだもん。






でもね、すごくうれしくて。
袋開けて、もうわたしが見慣れたジャケが
視界に入ってきたときに、わたしはうれしくてうれしくてうれしくて
なんか彼のその行動自体が、とにかくすっごくうれしくて。

だって「買って」とか「ほしい」とか言ったわけじゃない。
お願いしたわけじゃない。おねだりしたわけじゃない。
いっぱい話した、口に出した傍から消えてしまうような一連の
長い長い長いたくさんの会話のほんの一瞬に
わたしが一度言及しただけのCDのタイトルなのに
それを彼はずうっと覚えていて、そして「引越祝い」という言い訳のもとに
わたしにプレゼントしてくれた。

うれしい。だって引越なんかしてないもん。
引越したの何年前?ってかんじなのに、
「今んとこに越してからはまだ『引越祝い』あげてない」とかいう
すごい理由のもとに、買ってきてくれたの。

自分で買ったほうのCDは友達にあげた。
わたしの家にあるCDは、引越祝いのCD。
また爆音で聴いていて
夜風が気持ちいくて、窓を開けていた。

「近所迷惑!音楽聴くときは窓閉めましょう」
そんなメールが突然入る。
普段そんなこと一番しなさそうなその人は
「会いたい」なんて言葉一番言わなさそうなくせに言いやがって
突然わたしの家に押しかけてきた。
「俺ってストーカー?」と言って笑う彼を見て、
なんかいろんなことがもうどうでもよくなっちゃったんだ。



そしてわたしは、彼氏が留守だった偶然を、感謝した。
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by manamizw | 2005-01-17 18:30 | be in love