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『strawberry shortcakes』 魚喃キリコ
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こんなふうなあたしたちでも

ほんとはまるで苺のショートケーキみたいなのよ。

かわいく モロく   甘いのだ。







今に見てろよバカヤロー。




てことでせっかく映画化も決まったので改めて原作、いってみたいと思います。





この『strawberry shortcakes』1冊ん中に、わたしには3箇所泣きポイントがあります。
昨日また夜中に読んで、ぐずぐずゆってました。
やーやっぱいいって、魚喃!!


『strawberry shortcakes』とは。

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過食症のイラストレーター…塔子
自分の居場所を求める事務OL…ちひろ
恋の訪れを待つフリーター…里子
仕事を隠して愛しい男に会いにいくホテトル嬢…秋代

塔子とちひろはルームメイト。里子、秋代はピンで。この4人のオムニバスが章ごとにばらばらに展開されていきます。

こういう点に着目すると、映画化はしやすいかもしれないですね。少なくとも『blue』とかよりは。いや『blue』未見ですけども。


余談ですが魚喃の『短編集』には秋代の前日談、里子の後日談が載っています。
さらに『南瓜のマヨネーズ』前日談も載ってます。


個人的感情移入度。


秋代>塔子≧里子>>>>ちひろ
つうかちひろムカつきます。
こういう女苦手です。


魚喃が生んでいるモノ。


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魚喃キリコの漫画は基本的にせりふが少ない。
(もちろん多いのも中にはあるけど。笑えるやつは言葉が多い。
痛いやつは文字自体が少ない)

絵の線も少ない。てか絵自体がシンプル。

そして「間」が多い。
説明のない、「言葉の余白」がすごく多い。
それなのにその寡黙さが妙に雄弁なんだ。困るくらい。



わたしは本、活字を読むスピードは人よりも速い。
でも魚喃キリコの漫画だけは読むのが異常に遅くなる。
それはこの、せりふもモノローグも何の説明もないコマで
いちいち色んなものを読み取って(というか勝手に取り込んで)しまい
コマから次のコマへ移動するのに時間がかかりすぎるからだ。
見開き2ページ(7~8コマ)読むのに
4~5分かかるなんてザラ。ひょっとしたらもっとかかってるかも。


言葉、口にする、考える


a0035483_22153051.jpg脳内につらつらと浮かんでは消えてゆく言葉たちの、捉え方が好き。しかも言葉遣いに違和感がない。
自分が普段使ってる話し言葉がまんま再現されてる。

これって大したことじゃないように取られるかもしんないけどすっごい大事。だっていくら状況や絵やストーリーがおもしろいことになってても、そこで使われる言葉が「生きて」ないと途端に全てが嘘臭くなってしまうんだもの。

だから彼女が生む言葉には感情移入しやすい。
「わっかんねーよッ!!!」のエピソードとか、
リアルすぎて痛痛痛痛痛痛ってえよまじで!!だし。

つかそんなこと言ったら、

なんでその構図を選ぶか?
なんでそこに寄るか?
なんでそのアングルで捉えるか?
映画で言えばカメラワーク。
漫画ならなんて言ったらいい?
その全てが完璧過ぎるのです。

すいませんもう勘弁してください。って謝りたくなります。
でもその痛さを味わうために繰り返し繰り返し読んでしまうのです。



『SSC』でわたし的にキた台詞のひとつにこんなのがあります。

「…あたしでイッたクセに」

(ちなみに次の朝相手が後悔して、謝られた状況。)
これ、女の子なら誰しも思ってるんじゃないでしょうか。
少なくともわたしは思ってました。あ、後悔されたことはあんまないですよ、ただ
相手の態度が自分が望む反応ではなかったときとかにはよく思います。
だからさらりとこんなせりふに出会わされちゃうと、
「うっわーなんか脳内覗かれてるみたい」「魚喃?誰?コレわたし?」
みたいな錯覚というか妄想に陥り、
「あぁそうそうこの痛みってわたしにしかきっと判らないと思う」ていう、
実は誰もが感じている感覚を抱かせます。
それってつまり「普通の女の子」であることを「普通に」表現しているからだと思う。
でもね、「普通」を「普通に」ってすっげえ難しいと思うのです。


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魚喃キリコ(ナナナンキリコ)についての情報



長くなりました。
人の言葉や文章や歌詞を引用するのはあまり好きではないのですが
ついつい借りてしまうわたしを許してください。


(『SSC』第8話/19話)

セックスしながら
あたしは頭ン中でそればっかりを考えている

菊地はどんなやり方をするんだろう

菊地とヤッてる女が
菊地の前で
どんなふうなのかが知りたい

頭ン中ではそればっかり
菊地のことだけ 菊地菊地菊地
ずっとそればっかり

心は病で
あたしはバカだ




――――菊地。

菊地が触った
あたしの体に



誰も


触るな



――――あたしなんか 死ねばいい
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by manamizw | 2005-03-31 23:08 | books