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金曜日の砂糖ちゃん
『金曜日の砂糖ちゃん』 酒井駒子(amazon)a0035483_4433445.jpg

酒井駒子の描く子供の絵を見ると、ついつい指を伸ばしてしまう。
子供の、やわらかそうなほっぺたの質感を見ると
そこで指を伸ばしても、触れられるのは
紙の感触だけしかないはずなのに
子供が描かれた紙を、指でなぞりたくなる。

短編、と言っていいのかどうか
とにかく短い詩のような作品が3本入った
『金曜日の砂糖ちゃん』。
なんだかよくわからないけれど、なんだかすごく魅力的。
そう思ったタイトルだった。

その説明は、表題作『金曜日の砂糖ちゃん』の中でされているけれど。

「女の子は 皆から
“金曜日の砂糖ちゃん”と
よばれています。

(ちょっと 変わった名前でしょう。
でも 良い名前です。女の子らしくて)」


女の子らしいのか?という疑問の余地を
強引に押し切られた感じのこの説明がなんだかたまらなく大好きだ。

口半開きでお昼寝してる無防備な顔とか

「今日 ぼくは
さみしいことが
あったから」

と書かれた男の子の目が本当にさみしそうだったりとか

夜中に目を覚ました子供の目のすわり具合がなんだかぞくっとするぐらい薄ら怖いとか

何度見ても何度見ても飽きなくて



母親の白いシュミューズとか
クッキーの缶とか
ひとつまみのボタンとか
オルガンとか

もうすっかり成長しきってしまった今
何も感じられないのに
子供の頃って確かにこういうものたちに
意味があったよな、というのを
思い出させられる。

暗くて無邪気で、でも色気が残る
そんな絵本。

『金曜日の砂糖ちゃん』の3人のこども(偕成社:酒井駒子さんからのメッセージ)
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by manamizw | 2005-07-23 03:52 | books