Top
きみに読む物語
a0035483_0322062.jpgTHE NOTEBOOK
(2004年アメリカ)
2005/7/29@早稲田松竹


そんな予感はしてたんですが、案の定不覚にも泣いてしまいました。なんだかんだいって、この手の映画にうっかり泣かされてしまうこと多いです。あらすじはこことかからどうぞ。


「こんな都合いいことあるか」とか
「それはちょっとうまくいきすぎだろう」とか
「いやちょっとこういう演出は恥ずかしすぎるからやめてまじで」
って、思ってるくせに。
それでもやっぱり泣いちゃった。

若くてきれいな男女が熱烈な恋愛をしてる、でもそこには障害があって、
みたいなベっタベタな設定、嫌いじゃないのかもしれません。
そういえば『フィオナが恋していた頃』、あれも
全然期待してなかったのにぼろぼろ泣いてしまった記憶がある。

以下激しくねたばらしてますので、
これから観ようとか思ってる方は読まないでください。




女にとって非常に都合のいいお話。
これって男の人はどんな感想をいだくんでしょ?
「こんな恋愛してみたい」とか言ってる人をよく見かけましたが
無理だろうと思いました。
だってこんなノアみたいな人いないから。(いなくない?)
いてもこういう人と恋愛できる確率はかなり僅少ですと言ってあげたい。
あそこまで愛されるアリーは幸せだけれど、
そこまで愛せる人に出会えたノアもかなり幸せだと思います。

英語オフィシャルではニコラス・スパークスの原作が少しだけ読めるんですが、
中にこんな文章がありました。

I am nothing special; of this I am sure. I am a common man with common thoughts, and I've led a common life. There are no monuments dedicated to me and my name will soon be forgotten, but I've loved another with all my heart and soul, and to me, this has always been enough.

ノアってまさにこんな人。そしてこれってまさにこの映画そのもの。


a0035483_0534137.jpg「5分も持たない」記憶が戻る、そのほんの数分のために、毎日お話を読み続けるというのが単純にすごい。(そして観客として「あのノアならやりかねない」と思わせるものが確かにありますけど。)

「車でどこかに連れてって」というジーナ・ローランズに「それはやめといたほうがいいな」と答えるときの顔がすごく痛かった。これから起こることを完全に把握してる顔。

そしてそこから
「なんでダーリンなんて呼ぶのよ!?」への急激な態度の変化が凄くて、
あぁさすがジーナ・ローランズ、
『こわれゆく女』(観てないけど)っていうか
瞬間的に壊れた女、イヤ忘れた女、になってましてその演技に圧倒。
ナースらに押さえつけられて注射されるアリーを見て
傍で涙を飲むデュークがせっつなすぎました。


ところで、若いときの話。

そもそもすげー好きだーとか思ってたくせに、違う人とあっさり婚約。都合よい。
でもさーこれってありじゃないでしょうか。現実ってそんなもんじゃん、って思ってしまう。

a0035483_046741.jpg失意の底にいて、それにはかまわず日々は過ぎて、世界は回っていて、そういう日々をこなすことでしか傷を乗り切れないと気づいて、忘れようという強い意識が次第と意識しない当たり前のものへと慣らされて行く頃には、新しい好きな人っていうのはできちゃいますよ、どうしたって。その人はいないし、新しい出会いは普通にあるんだし。それでもプロポーズされた瞬間とかにはその人がふっと頭をよぎったりする。勝手だけど、実際そんなもんでしょ。


つうか、周りを振り回すような身勝手な振る舞いも、
手に入れたいものがあればこそだと思うのですが。
逆にいえば、「自分勝手だ」と言われないような温和な振る舞いを
誰に対してもしていたんじゃ、本当に欲しいものなんて一生永久に手に入りませんよ。

まぁノアとつきあう戦争未亡人もアリーの婚約者も、
あまりにも理解がありすぎだとは思うけど。
母親の昔話はあまりにも唐突過ぎるしね。

余談ですが新聞に載ったノアを見て
ウェディングドレス試着中のアリーが卒倒するシーンは
昔の恋人を見かけて駐車場で気を失うトリュフォーの『隣の女』を思い出しました。


アリーがノアを選んでから、そして施設に二人がいるまでの
数十年間が描かれないのが逆に良かった。
子供がいて、孫がいて、そして現在の二人の様子を見ていて
きっとその数十年は素敵なものだったんだろう、
そしてアルツハイマーが発病していく過程など、
映画内では描かれなかった空白の時間を想像して、余韻に浸ってしまいます。

a0035483_043237.jpgちなみにこの映画、MTVムービーアワードのBEST KISSに選ばれてます。いいですねーこういう(←)欲望むき出しのかじりつき系。わかりやすくて。

この日は本編のみの上映でした。ケミストリーの変なプロモ映像なんてついてなくてよかったです。そんなん見せられたら余韻ぶち壊されちゃうし。こういう日本の変なプロモーション、ほんといい加減にしてほしいですね。あ、あとkimiyomu.jpみたいなアドレスも。

オフィシャル(日本語)
オフィシャル(英語)
[PR]
by manamizw | 2005-08-02 00:55 | cinefil