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真夜中のピアニスト
a0035483_23555455.jpgDE BATTRE MON COEUR S'EST ARRETE
THE BEAT THAT MY HEART SKIPPED
(2005年フランス)
2006/3/17@早稲田松竹


ロマン・デュリスってヘッドホンが似合う。
『愛より強い旅』でも思ったけど、この映画を観てさらに思った。


『マッド・フィンガーズ』のリメイク。
不動産裏ブローカーがピアニストになりたかったという夢を思い出して、
再び鍵盤に向おうとする、つう話。


結論から言うと、いまいち。
以下、ねたばれ。






ロマン・デュリスって何をやっても「根はいい人」に見えるよな。
悪い仕事してて手を汚しても、
「ほんとはいい人」、みたいな。
手先は器用だけど生き方が不器用、みたいな。
だからこういう、裏の仕事してるけど
でもピアニストになりたい、みたいな役は何の違和感もないわ。

しかしなんだかしっくり来なかった。映画自体が。
なんかこの、不器用さがいらいらする。
別にサクセスストーリーが見たいわけじゃない。
挫折する話、結構。うまくいかない話、大好き。
でもね、なんだろう、このかんじ。

ピアノが好きなことは疑わない。
ピアニストになりたいと思ったのも本心だろう。
でもこの人、ピアニストにずっとなりたいと思ってたわけじゃない。
(ここが映画宣伝と異なるところだと思うんだが)。
かつての恩師に偶然再会して、昔の夢を思い出しただけのこと。

それって、夢なの?
むしろ現実逃避じゃない?

ていうか、そんなさぁ、十何年もブランクあって
ピアニストになろうというのがなぁ、どうも。
よほどの才能がもともとあるならなれるんだろうが、
そういう描写は元恩師の「才能があったのに」の一言だけだもんな。
楽器は1日さぼると3日遅れを取るんだよ。
だから1日たりと楽器に触らない日を作ってはいけないと、
しつこくしつこく繰り返し言われた私は、
なんかそういう本筋とは関係のない設定が気になって入り込めなかった。
あとロマン・デュリスが明らかにピアノ弾いてないっぽい撮り方
(基本的にピアノの前に座っているときは肩から下を映さない・
演奏中の指先は顔と一緒のフレームに入らない)も
いちいち場面をしらけさせてて、なんだかどうも。

雰囲気とかは嫌いじゃないんだけど、
そういうディテールが邪魔をするんだよね。
ロマン・デュリスが聴いてる音楽と演奏する音楽、
仕事風景とピアノの練習風景、
殺伐とした空気と穏やかな時間、
そういう対比はキレイだなぁと思った。

セザール8部門受賞しましたが、
やはりアメリカのオスカーとフランスのセザールは
全く色が違いますね。

オフィシャル(日本語)
オフィシャル(英語)
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by manamizw | 2006-03-24 01:28 | cinefil